準備だけするRPG
例えば、アイテムを無限に持ち歩けるRPGって多いけど、それって、「準備をする楽しさ」を喪失させているな。と思った。「次の目的地まで、これぐらいの道程だろうから、薬草を8つ持って行こう。」とか。それは、遠足の前夜的かも知れない。
だったら、そーいう部分だけに特化したRPGとか、面白いように思った。
準備だけするRPGを考える。以下のような感じかな。
1.目的地を決め、旅の準備をする。
http://d.hatena.ne.jp/yarukimedesu/20120407/1333765354
2.移動・戦闘はオートで行われる。
3.目的地に着く/着かない。
4.次の旅の準備をする。
面白そうなので考えてみよう。
真似して、思いついたことを列挙する。
- プレイヤーの視点
- 準備するものと効果の関係
- どこまでユーザーが介在するか
プレイヤーの視点
舞台設定がドラクエみたいなファンタジーだとすると、プレイヤーはその勇者なり冒険者に金を出して冒険させる立場の方がしっくりくるのではないかと思った。
冒険者に投資して、持ち帰ったものをピンハネし、財を肥やす。あるいは冒険者が未踏地域に達したり、魔物みたいなものを倒すことで、名誉とか社会的地位が上がったりするかもしれない。
もしくは勇者のお母さんだ。上のエントリにあるように息子の遠足の準備を手伝うお母さん的な感じ。「あんた、これ持ってきなさい!」「いいよ、毒消しなんて魔法でできるし。いらねーって」「いーから!魔法使えなくなるかもしれないでしょ!」みたいな。内助の功で、勇者を陰から支えた妻みたいなのでもいいかも。
勇者が準備したものの中にこっそり道具を足したり、裏で仲間に渡したり。
設定をはっきりさせると、膨らませ方とかゲームのおまけ要素が思いつきやすそう。
準備するものと効果の関係
準備する楽しさというのは、ある程度何が起こるか予測できた方が楽しい。何度かプレイすることでわかってくるのでも良いけど、準備段階でゲームをコントロールできているという感覚は必要だと思う。
どんなものが考えられるかな。
- 目的地までの距離から、何回の戦闘が行われて、1回の戦闘でどのくらい回復アイテムが必要か計算する
- 回復アイテムの所持数が足りないので、エンカウント率を下げるアイテムで代用する。
- 強い敵が2回は出てくるので、高い爆弾を2個所持させておく。(ボスで使うことを指示する)
- このあたりの敵は炎に弱いので、火を使う魔術師を加え、全員に火炎放射器を持たせておく。
あと、フィードバックの為に、結果どうだったかがわかる方がいいだろう。回復アイテムが何個残ってたとか、戦闘数だとか1回の先頭における回復アイテム使用数だとか。失敗したときは、何が原因だったとか。
ふつうのRPGのアイテムってあんまり使いどころがないような気がする。魔法のようなものの方が便利だったり、良い効果のものは店で売ってなかったりしてもったいなく思えたり。今回はそのアイテムが主役なので、バリエーションも多く考えないといけないだろうな。新しい場所には新しいアイテムがあって、新しいアイテムを見つけると戦略が増えたり、これまでの戦略を覆すようなのがあればいいな。それが、次の目的地をどこにするか決める判断材料になればよい。
どこまでユーザーが介在するか
たとえば移動と戦闘も見せないようにするとか。すっとばして結果だけがある。キング・クリムゾン。お手軽だけど、RPGを遊んでる感覚はなくなるね。戦略シミュレーションか。
移動と戦闘を見せるなら、要所要所で準備が役立ってることが確認できたらうれしいだろうな。
ゆっくりRPGを楽しむという風潮は既に少なくなってきているのかもしれない。そして、少ない時間で美味しいとこどりをする風潮がでてきているような気がする。こういう選択肢だけ決めておけば後で時間が経つと結果が出てくるというゲーム最近よく見たな。時間のない現代人にぴったり、なのか。既にジャンルが確立されてるかもしれない。
美味しいところが何かをしっかり考えたほうがよいなあ。